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ゴマのアルギニンとセサミンの関係

ゴマに含まれるアルギニンとセサミンは関係があるのか

「食べる丸薬」とも呼ばれ、様々な栄養素が凝縮されているゴマ。
最近では生活習慣病の予防やアンチエイジングに効果があるセサミンが発見されたことからも、手軽に摂れる健康食品としてさらに注目が高まっています。

ゴマはアルギニンが豊富な食品としても知られていますが、アルギニンは私たちの体にどのように作用し、どのような健康効果をもたらす栄養素なのでしょうか?
また、セサミンとアルギニンには何か相乗効果はあるのでしょうか?
今回は、ゴマに含まれるアルギニンとセサミンの関係についてお話します。

アルギニンの役割

アルギニンは、体内でも生成が可能な11種類の非必須アミノ酸うちの一種です。
アルギニンは他のアミノ酸を代謝※1して生産が可能なので、食事で必ずしも摂取が必要ではありませんが、体内で様々な役割を果たすので積極的に摂りたい栄養素です。

※1 代謝とは、ある物質を体内の化学反応で、異なる性質の物質に変えること。
アルギニンは体内に吸収されると、肝臓に運ばれ他のアミノ酸と結合して体に必要なたんぱく質の原料になります。
一方、アルギニンは他のアミノ酸と結合せず、単独で体の機能に作用する遊離アミノ酸として作用すると、体に様々な効果をもたらします。

成長ホルモンの分泌促進

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アルギニンは遊離アミノ酸として機能すると、脳下垂体を刺激し成長ホルモンの分泌を促進する作用があります。
成長ホルモンは傷の修復や新陳代謝※2、免疫系の活性化に必要な化学物質なので、生涯に渡り分泌されます。
しかし、加齢で代謝機能が低下すると、成長ホルモンの分泌も減少するので、アルギニンの摂取は体の機能維持に重要です。

※2 新陳代謝とは、古い細胞を分解し、細胞分裂で新しい細胞に入れ替えることで、組織の機能を保つ生理現象のこと。

生殖器の機能改善

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アルギニンは、男女ともに性ホルモンの分泌を促進する作用があります。
男性では男性の精液の主成分になり、陰茎が勃起する際に海綿体の血管を拡張させる一酸化窒素の原料にもなります。
女性の場合は、アルギニンの影響で生産されるインスリン様成長因子が卵巣の受容体と結合すると卵胞が増殖し、卵巣内でエストロゲンの生産量を増やす作用があります。

アンモニアの無毒化

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アルギニンは体内で発生す有害物質のアンモニアを、肝臓の尿素回路で無害な尿素に代謝する際に必要な成分です。

ゴマのアルギニン含有量

ゴマは100gあたり2700mgのアルギニンを含有しています。
一般にアルギニンが多いとされる豚ゼラチンで100gあたり7900mg、大豆とゴマは同じ分量、鶏の胸肉で1500mgです。
これだけでも、ゴマのアルギニン含有量が如何に多いかが分かると思います。

セサミンとアルギニンの関係

セサミンはゴマ全体の僅か1%に満たない栄養素で、ゴマリグナンと呼ばれるポリフェノール性物質の一種です。
セサミンは油に溶ける抗酸化物質としての作用と、女性ホルモンのエストロゲンと分子構造が似た植物エストロゲンの作用を合わせ持った物質です。
ゴマでセサミンとアルギニンを摂取すると、肝機能と女性機能を改善する効果があります。

ゴマのセサミンとアルギニンで肝機能改善

肝臓の機能とは

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肝臓は別名「生体の化学工場」と呼ばれ、1つの臓器で様々な役割を担う器官です。
肝臓は糖質、脂質、たんぱく質のエネルギー代謝、各種たんぱく質や酵素、分泌物の生産、毒物の解毒、鉄の貯蔵など、どれも生体の維持に必要な機能です。
特に重要なのが、エネルギーの生産と解毒です。

肝臓は活性酸素を大量に生産

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エネルギーは細胞内にあるミトコンドリアが、栄養素と酸素を取り込んで生産します。
その際に、副産物として活性酸素を発生させます。
また、肝臓にある貯蔵鉄からも活性酸素が発生します。

活性酸素は電子が欠損した物質として不安定な酸素で、物質としての安定化を図るため、組織と結合して変質化させたり、傷つけたりします。
肝臓は多くの仕事を担う分、多くのエネルギーを必要としますので、エネルギー生産が活発です。
そのため、生体で生産される活性酸素の実に8割が、肝臓で生産されます

活性酸素は毒性が強く、活性酸素で変質化した組織は機能を失います。
また、傷ついた組織は炎症を起こし、肝炎を発症させます。
肝臓は別名「沈黙の臓器」とも呼ばれ、肝炎を発症しても自覚症状は殆どありません。
そのまま放置すると肝臓の組織が繊維化する肝硬変に進展し、肝臓の機能を失って回復が困難になります。

肝臓は抗酸化物質で活性酸素を除去

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肝臓では活性酸素の害から組織を守るために、摂取した栄養素からカタラーゼ、グルタチオン、SOD(スーパーオキシドディスムターゼ)などの抗酸化物質を生成します。
また、必須栄養素のビタミンA、ビタミンC、ビタミンEは抗酸化作用のある成分で、植物特有の成分であるポリフェノールやフラボノイドも抗酸化物質として作用します。
肝臓は、これらの抗酸化物質を活用し、活性酸素の害を抑制します。

しかし、加齢などで肝臓の代謝機能が衰えると体内で生産する抗酸化物質が低下してしまいます。
そのため、食事などで直接抗酸化作用のある栄養素を摂取することが、肝機能の維持に必要となります。

セサミンは肝臓で抗酸化物質として作用する

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セサミンは脂溶性の抗酸化物質ですが、そのままでは抗酸化作用は殆どありません。
セサミンは小腸で吸収されると肝臓に運ばれ、カテコール体に代謝されることで抗酸化物質として活性化します。

セサミンは自らが抗酸化作用を発揮する以外に、同じ脂溶性の抗酸化物質であるビタミンEの効果を強化したり、体内で生産されるグルタチオンを活性化する作用もあります。
ゴマでセサミンを摂取すると、活性酸素による肝臓の機能低下を予防し、肝臓の健康を保てます。

肝臓にアンモニアが増えると肝機能が低下する

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アンモニアは新陳代謝や食事などでたんぱく質を分解すると、副産物として生産されます。
アンモニアは神経細胞を麻痺させたり、エネルギーを生産するミトコンドリアの活動を阻害したりします。

体内で発生した有害なアンモニアは、解毒器官である肝臓に集められます。
しかし、加齢やストレスなどで肝臓の機能が低下すると、アンモニアの処理が間に合わず、逆に肝臓に集められたアンモニアの毒で肝機能がさらに低下します。

肝機能の低下はコレステロールの分泌を増やす

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肝機能が低下するとエネルギー代謝も低下し、脂肪が蓄積します。
肝臓で脂肪が増えると、肝臓で生産される悪玉コレステロールと呼ばれるLDLコレステロールの分泌が増え、血液をドロドロにするので動脈硬化のリスクが高まります。

セサミンとアルギニンは肝臓でコレステロールを減らす

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アルギニンを摂取すると、肝臓の尿素回路が活性化し、アンモニアの処理が促進されます。
その結果、肝臓のエネルギー代謝も回復するので脂肪の燃焼が促進され、肝臓で生産されるLDLコレステロールが減少します。

またセサミンも、肝臓でコレステロールの合成を阻害する作用があります。
ゴマのセサミンとアルギニンは肝臓で作用することで、血中のコレステロールを減らし、動脈硬化など生活習慣病を予防する効果を発揮します。

女性機能の改善

セサミンとアルギニンは生理不順を改善

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女性の体は男性に比べデリケートにできており、ストレスや過労、生活習慣の乱れなどで自律神経が乱れると、性ホルモンの分泌も乱れ生理不順を起こします。

セサミンは植物エストロゲンとして作用し、細胞にあるエストロゲン受容体と結合するとエストロゲンが結合した時と同じ反応が起こります。
そのため、自律神経の乱れや加齢などで卵巣でのエストロゲンの生産不足を補い、生理不順を改善します。

アルギニンは成長ホルモンの分泌を促進し、成長ホルモンが肝臓に至るとインスリン様成長因子が生産されます。
インスリン様成長因子は卵胞の細胞分裂を促進し、それに伴い卵巣でエストロゲンの生産量が増え、卵胞を成熟させます。
卵胞が成熟すると、脳の視床下部からプロゲステロンの分泌を促す指令が出て、漸く排卵が行われます。
この働きは生理不順の改善につながります。

セサミンとアルギニンが美肌を実現

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女性の肌の新陳代謝には成長ホルモン以外に、エストロゲンの作用も必要です。
加齢でエストロゲンや成長ホルモンの分泌が減少すると、肌の新陳代謝が低下し、肌荒れやシミの原因になります。
セサミンは植物エストロゲンとして加齢で減少したエストロゲンの代用となり、アルギニンが成長ホルモンの分泌を増やすので、肌の新陳代謝が促進されます。
その結果、肌を若々しく保てるので、美肌を実現できます。

まとめ

ゴマに豊富な非必須アミノ酸のアルギニンは、体内でたんぱく質の合成に使用される以外に、成長ホルモンの分泌促進、生殖器の改善、アンモニアの除去などの作用があります。
ゴマでアルギニンとセサミンを摂取すると肝機能を改善し、肝臓で合成されるコレステロールを減らせるので、動脈硬化などの生活習慣病のリスクが軽減します。

また、アルギニンとセサミンは女性の生殖器の機能回復や、生理不順の改善、さらに美肌の実現にも効果を発揮します。
セサミンとアルギニンが豊富なゴマを食生活に活用し、あなたの健康維持にぜひ役立ててください。

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