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ゴマのセレンとセサミンの関係

ゴマに含まれるセレンとはどんな栄養素

古くから「食べる丸薬」と呼ばれ、様々な栄養素が凝縮されていることで知られるゴマ。
最近は生活習慣病の予防やアンチエイジングに効果があるセサミンを含んでいることが判明し、その健康効果の高さに再び注目を集めています。

ゴマは各種ビタミン群やミネラルが豊富で、その中には普段あまり知られないセレンという栄養素も多く含有しています。
果たしてセレンとはどのような栄養素で、セサミンと関係はあるのでしょうか?
今回は、ゴマに含まれるセレンとセサミンの関係についてお話します。

セレンとは

セレンは体内で合成ができず、生命を維持するために摂取が必要な16種類の必須ミネラルの一種です。
セレンは魚介類、動物の内臓、卵類などに豊富で、セレンが多い土壌で育った穀物にも多く含まれています。

セレンの役割

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セレンの主な役割は、体の組織を酸化から守ることです。
セレンは、紫外線や細胞内でエネルギーを生産する際に体内で発生する、有害な活性酸素※1を除去する抗酸化物質の材料となったり、抗酸化物質の活性化を行ったりする作用があります。
たとえば、セレンは抗酸化物質として作用する血漿グルタチオンペルオキシダーゼという酵素の構成成分になります。

※1 活性酸素とは電子が欠損した物質として不安定な酸素のこと。他の物質と結合することで物質としての安定化を図るため、普通の酸素に比べ化学反応が早い性質があります。

また、水溶性の抗酸化物質であるビタミンCや、油に溶ける脂溶性の抗酸化物質であるビタミンEに働きかけ、抗酸化作用を再生させたり強化したりする作用があります。
さらに、免疫系を酸化ストレスから守ることで正常に守り、甲状腺ホルモンの構成成分としてエネルギー消費を増やす作用もあります。

セレンの過剰摂取は禁物

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セレンは食物の中では硫黄を含む含硫アミノ酸のメチオニンやシステインと結合した状態で存在し、その90%は体内に吸収されるので、比較的吸収率の良いミネラルです。
そのため、日本人の普段の食生活で不足する栄養素ではありません。

また、セレンは摂取量が一定量を超えても、それ以上は飽和状態になり体内で活用されることはありません。
セレンは、体内で飽和状態になる2/3程度で十分に作用します。

一方で、慢性的に過剰摂取すると毛髪や爪が脆弱化し、胃腸障害、皮疹、疲労、神経系の異常を引き起こし、呼吸器不全症候群、心筋梗塞、腎不全のリスクを高めます。
セレンは体内の抗酸化物質の活性化に必要な栄養素ですが、サプリメントなどで無理に補強し過剰摂取にならないよう心掛ける必要があります。

ゴマのセレンの含有量

ゴマはセレンを100gあたり10μg含有し、これは成人男子が1日に推奨される摂取量の1/3に相当します。

セサミンとセレンの関わり

セサミンは、ゴマに含まれるポリフェノール性の物質であるゴマリグナンの一種です。
セサミンは脂溶性の抗酸化物質として、体に作用します。
また、分子構造が女性ホルモンのエストロゲンと似ており、植物エストロゲンとしても体に作用します。

セサミンもセレンも、体内で抗酸化物質として作用します。
セサミンとセレンが、体内でどのような相乗効果があるか、詳しく見てみましょう。

ビタミンEを活性化する

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セサミンは、そのままでは抗酸化物質としてほとんど作用しません。
セサミンは小腸で吸収されると、肝臓に運ばれカテコール体に代謝されて抗酸化物質として活性化します。
抗酸化物質として活性化したセサミンは、同じ脂溶性の抗酸化物質であるビタミンEの作用を活性化する効果があります。
しかも、セサミンの量は同じでも、体内のビタミンEの濃度が濃いほどその効果を増します。

セレンもまた、ビタミンEの作用を強化する効果があります。
ビタミンEは活性酸素の発生が多い肝臓以外に、血管や皮膚、脳、細胞膜など、体内の脂質のあるあらゆる場所で抗酸化作用を発揮し、体の組織の酸化を防ぎます。
そのため、セサミンとセレンを含むゴマを摂取すると、体内にあるビタミンEを強化し、活性酸素による体の組織の酸化を防ぎ、アンチエイジング効果が高まります。

グルタチオンペルオキシダーゼに関わる

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セレンは体内で生産されるグルタチオンペルオキシダーゼの構成物質として、活性酸素の除去に活躍します。
セサミンは、このグルタチオンペルオキシダーゼを活性化する作用があります。
グルタチオンペルオキシダーゼは、肝臓や血管に蓄積した脂肪の過酸化脂質化を抑制する作用がある酵素なので、肥満や動脈硬化など生活習慣病のリスクが軽減します。

コレステロールを減らす

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セレンは善玉コレステロールと呼ばれるHDLコレステロールを増やし、悪玉コレステロールと呼ばれるLDLコレステロールを減らす作用が知られています。
セサミンは小腸でコレステロールの吸収を阻害し、尚且つ肝臓で生産されるコレステロールの合成も阻害する作用があります。
セレンとセサミンが作用すると、血中コレステロールが減少し、血液がサラサラになるので動脈硬化のリスクが軽減します。

まとめ

ゴマに豊富に含まれるセレンは、体内で抗酸化物質の構成成分となったり、抗酸化物質の作用を強化したりする効果があります。
セサミンも抗酸化物質として作用し、セレンと共に抗酸化物質のビタミンEを強化したり、グルタチオンペルオキシダーゼを活性化したりする作用があります。

また、セサミンもセレンも血栓の原因となるLDLコレステロールを減らす作用があるので、動脈硬化のリスクを軽減します。
セサミンとセレンという抗酸化物質が豊富なゴマを普段から食生活に活用すると、体内の抗酸化作用が活性化するので、生活習慣病の予防やアンチエイジングに大いに役立ちます。

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