ゴマからセサミンを直接摂取
ゴマからセサミンを直接摂取できるの?
ゴマ由来の栄養素として、注目を浴びているセサミン。
コレステロールの抑制や、アンチエイジングに効果があるため、各社からセサミンを使ったサプリメントが販売されています。
ところで、セサミンがゴマ由来なら、ゴマから直接セサミンを摂取できるのでしょうか?
今回は、ゴマからセサミンを直接摂取する方法についてお話します。
ゴマからセサミンを摂取できる
セサミンは、もともとゴマ油から偶然発見された、強い抗酸化作用と、女性ホルモンのエストロゲンに似た作用のあるエストロゲン様物質として作用する栄養素です。
セサミンはゴマであれば、生産地や品種に関わらず大なり小なり含有されています。
また、ゴマを使った食品であれば、どんなゴマ製品にも含有されています
つまり、ゴマから直接セサミンを摂取できます。
セサミンを1日に摂取する目安量
セサミンは必須栄養素ではないので、厚生労働省が定める『日本人の食事摂取基準』にある栄養素のように、1日に摂取する目標値は設定されていません。
一般には、セサミンで健康効果を得るために1日に8~10mgの摂取が目安とされています。
では、これだけのセサミンを摂取するには、どれくらいの量のゴマが必要なのでしょうか?
ゴマなら約3000粒必要
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ゴマに含まれているセサミンの量は、ゴマ全体の1%未満に過ぎません。
一般に、ゴマだけで1日に必要なセサミンを摂取するには、3000粒以上必要と言われています。
この数字だけ見ると途方もない数字に見えますが、実はそう無理な量ではありません。
1日に必要なセサミンの量はゴマで大さじ1杯
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ゴマ1粒の重さは約0.003gで、3000粒ならグラム換算では9gです。
調理に使う大さじ1杯でゴマを計量すると9gなので、1日に大さじ1杯のゴマを摂取すれば、1日の目安となる約8mgのセサミンを摂取できます。
胡麻和えなどを作るのであれば、大さじ1杯のゴマは案外無理な数字ではないことが分かると思います。
ゴマでセサミンを効率よく摂取するには
ゴマは食物繊維でできた硬い外皮に覆われており、そのまま摂取しても消化されず、種子の中の胚乳にあるセサミンや他の栄養素を摂取できません。
また、一粒ずつ歯ですり潰して食べることも理に適いません。
セサミンやゴマの栄養素を摂取するには、すり鉢やミルなどで外皮を破壊し、栄養豊富な胚乳を取り出す必要があります。
ゴマから直接セサミンを摂取するには、一苦労必要です。
ゴマ油からセサミンを摂取する
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セサミンは、もともとゴマ油から発見された成分なので、ゴマ油にも当然存在しています。
ゴマ油に含まれるセサミンは、全体の1%程度です。
ゴマ油の比重は水1gに対して約0.9gなので、セサミン10mgの摂取には約1.1gのゴマ油が必要です。
小さじ1杯のゴマ油が4gなので、ほんの僅かな量で済みます。
ゴマ油は炒め物などの香りづけに使われますが、セサミンは加熱で変化することは殆どありません。
しかし、セサミンを摂取するにはゴマ油を直接摂取しなければならないので、手作りのドレッシングなどにゴマ油を使用すると、セサミンを効率よく摂取できます。
ゴマペーストでセサミンを摂取する
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ゴマを摺るのが面倒な方は、市販されているゴマペーストでもセサミンを摂取できます。
ゴマペーストなら小さじ2杯程度で、1日の目安とされるセサミンを摂取できます。
ただし、市販されているゴマペーストには、保存のために添加物が使用されている場合が少なくありません。
健康を考えるのであれば、添加物の少ないゴマペーストを選び、開封後は早めに消費することを心がけましょう。
セサミンをゴマから直接摂取するメリット
ゴマの各種栄養素を同時に摂取できる
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ゴマの有効成分は、セサミンだけではありません。
ゴマの成分の半分以上は脂質ですが、その多くは体に有益なω-6系脂肪酸です。
ゴマの脂肪酸はリノール酸が46.8%、オレイン酸が約38.9%を占めます。
しかし、他のω-6系脂肪酸の精油食品と異なり、油として精製された時に体に有害なトランス脂肪酸は生じません。
また、ゴマは体内でエネルギーを生産する際に補酵素として作用するビタミンB群や、カルシウム、鉄、亜鉛といった日本人の食生活に不足しがちなミネラルも豊富です。
ゴマにはセサミン以外にゴマ特有成分がある
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また、ゴマにはセサミン以外に、セサミンと同じように抗酸化作用やエストロゲン様作用を持つゴマリグナンと呼ばれるフェノール類が含まれています。
セサミンは、このゴマリグナンの1種であり、ゴマリグナンの50~60%がセサミンです。
ゴマリグナンはセサミンのように直接体に作用しませんが、加熱や消化を通じ体内で作用できるようになり、セサミンと同様に抗酸化物質やエストロゲン様物質として作用します。
セサミンをゴマから直接摂取するデメリット
セサミンをゴマから直接摂取すると、ゴマの他の栄養素も一緒に摂取できるメリットもありますが、デメリットも存在します。
下処理が面倒
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前の項でもお話しましたが、ゴマは消化分解できない外皮で覆われているため、栄養豊富な胚乳を得るには、すり潰すなどして事前に外皮を壊さなければなりません。
そのため、下処理が必要で時間と手間が掛かります。
カロリーが高い
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ゴマは成分の半分以上が、カロリーが高い脂質です。
ゴマの脂質が健康に良い不飽和脂肪酸であったとしても、余分なエネルギーは体内で脂肪に変わります。
カロリーが少しでも気になる方は、ゴマから直接セサミンを摂取するのは不向きです。
毎日続け難い
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セサミンがどんなに健康に良くても、毎日ゴマを使用した献立を考えるのは一苦労です。
セサミンは毎日摂取することで、徐々に体質を変える栄養素です。
ゴマがどんなに美味しくとも、ゴマ料理ばかりの献立が並ぶとやはり飽きてしまいます。
ゴマは焙煎すると栄養価が高まる
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ゴマは焙煎すると、良い香りが出て食欲が増進します。
ゴマに含まるゴマリグナンの中には、セサモリンという成分があります。
セサモリンは加熱すると分解し、セサモールという栄養素が増えます。
セサモールはセサミン同様に強い抗酸化作用があり、セサミンと共に体内で抗酸化物質として作用します。
まとめ
セサミンはゴマ由来の栄養素なので、ゴマを使った食品から摂取が可能です。
1日に必要なセサミンの目安は8~10mgで、ゴマなら約3000粒必要で大さじ1杯、ゴマ油なら小さじ1杯未満、ゴマペーストなら小さじ2杯の分量に相当します。
セサミンはゴマの胚乳に存在するので、摺りゴマにするなどゴマの外皮を破壊しなければセサミンを摂取できません。
一方、ゴマから直接セサミンを摂取すると、ゴマに含まれるビタミン類やミネラル、不飽和脂肪酸、ゴマリグナンなどの豊富な栄養素も同時に摂取できます。
セサミンの豊富なゴマを上手に活用し、生活習慣病の予防やアンチエイジングにお役立てください。
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