セサミンと一緒に摂りたいウコン
セサミンと相性の良いウコン
生活習慣病やアンチエイジングに効果があり、ゴマ由来の健康成分として人気を博しているセサミン。
ゴマ全体の僅か1%に満たない成分なので、サプリメントで効率よく摂取している方も多いと思います。
セサミンは肝機能向上に効果があることで知られていますが、同じく肝機能を向上させる健康食品にウコンがあります。
アルコールの分解では肝臓を酷使するため、お酒を飲む前にウコンを実践している方もきっと多いことでしょう。
実は、セサミンとウコンはとても相性が良く、肝機能向上以外にも相乗効果を発揮します。
今回は、セサミンとウコンの相乗効果についてお話します。
ウコンとは
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ウコンはショウガ科ウコン属の多年草で、カレーの色付けに使われるターメリックのことです。
古くから漢方薬としても用いられ、生薬としての名は姜黄(きょうおう)です。
ウコンはインド原産で、インドには約50種類以上のウコンがあり、生産量・輸出量ともに世界一です。
そして、私たちがウコンとして用いるのは塊根の部分です。
ウコンに含まれる栄養素
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ウコンの6割以上は炭水化物で、2割が食物繊維です。
それ以外に約5%の精油成分と、同じく約5%のポリフェノール類のクルクミンを含有しています。
また、ミネラルが豊富で鉄とマンガンの含有量がずば抜けて高く、さらにカリウムやマグネシウム、亜鉛、銅などが豊富です。
さらに、ビタミン類ではビタミンB群とビタミンE、ビタミンKを豊富に含有しています。
ウコンの活性成分
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ウコンの活性成分とされているのがクルクミンで、抗酸化物質として作用します。
また、クルクミンは肝臓で生産される胆汁の分泌を促進し、肝機能を高める効果があります。
精油には胆汁分泌を促進するターメロン、胆汁と胃液の分泌を促進するシネオール、コレステロールを溶かすα-クルクメンなどの活性成分を含有しています。
ウコンの効果
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ウコンはクルクミンと精油に含まれる化合物の効果により、肝臓の機能を改善し、胃腸の働きを助ける効果があります。
特に、アルコールの摂取では肝臓を酷使するため、古くからウコンは二日酔い対策に用いられています。
セサミンとは
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セサミンはゴマ全体の僅か1%に満たない栄養素で、ゴマリグナンと呼ばれるポリフェノール性物質の一種です。
セサミンは油に溶ける脂溶性の抗酸化作用と、女性ホルモンのエストロゲンと分子構造が似た植物エストロゲンとしての作用を併せ持っています。
セサミンはそのままでは抗酸化物質としてほとんど作用しませんが、小腸で吸収され肝臓に運ばれると、そこでカテコール体に代謝※1され抗酸化物質として活性化します。
そのため、セサミンの抗酸化作用は主に肝臓で発揮されます。
また、セサミンは自らが抗酸化物質として作用する以外に、体内で生産するグルタチオンや、脂溶性のビタミンであるビタミンEの抗酸化作用を強化する効果があります。
※1 代謝とは、ある物質を体内の化学反応で、別の性質の物質に変えること。
セサミンとウコンの相乗効果
セサミンとウコンは、共に肝臓の機能を改善する効果があるため、一緒に摂取すると相乗効果を発揮し、より高い健康効果をもたらします。
セサミンとウコンを一緒に摂取すると、
(1)肝機能の向上
(2)二日酔いの予防
(3)血液をサラサラにする
(4)美肌効果
(5)脳の老化予防
に、効果を発揮します。
セサミンとウコンがどのように体に働きかけるのか、詳しく見てみましょう。
肝機能の向上
肝臓は活性酸素の発生量が多い
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肝臓は「生体の化学工場」と呼ばれ、1つの臓器でエネルギーの生産、解毒、各種たんぱく質や酵素の生産、鉄の貯蔵、胆汁の分泌など様々な役割を担います。
肝臓の重要な役割の一つがエネルギーの生産で、細胞内のミトコンドリアが栄養素と酸素を取り込んでエネルギーを生産しますが、副産物として活性酸素※2が発生します。
また、肝臓に貯蔵されている鉄からも活性酸素が発生するため、体内で生産される活性酸素の実に8割が肝臓で発生します。
※2 活性酸素とは電子が欠損し物質として不安定な酸素のこと。他の物質と結合して物質としての安定化を図るため、普通の酸素に比べ化学反応が早い性質があります。
セサミンとウコンのクルクミンが肝臓の活性酸素を除去する
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活性酸素は人体に有害な物質で、組織と結合して変質化し、その機能を喪失させます。
肝臓では自ら抗酸化物質を生産すると共に、抗酸化作用のある栄養素を取り込み、活性酸素を除去しています。
しかし、加齢で代謝機能が低下すると抗酸化物質の生産力も低下するため、食物でより多くの抗酸化作用のある栄養素を摂取する必要があります。
セサミンもウコンのクルクミンも、肝臓で抗酸化物質として作用するため、肝臓の活性酸素を除去し、肝機能の維持に役立ちます。
二日酔いの予防
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酒類のアルコールは、私たちの体は毒物として扱われます。
摂取したアルコールは肝臓に運ばれ、アルコール脱水素酵素とアセトアルデヒド脱水素酵素によって、無害な酢酸と炭酸ガスに代謝されます。
日本人は欧米人に比べ、アセトアルデヒド脱水素酵素の生産量が先天的に少なく、そのためアルコールの代謝に時間がかかり、二日酔いになりやすい傾向があります。
セサミンはこのアセトアルデヒド脱水素酵素の発現量を3~4倍に増やす効果があるため、アルコールの代謝を促進し、二日酔いを軽減します。
アルコールを代謝して生じるアセトアルデヒドは肝臓にとって猛毒なので、肝臓はアルコールの代謝を最優先で行い、他の肝臓の機能が低下します。
クルクミンが分泌を促進する胆汁は、肝臓の毒物を絡め捕って体外に排泄する役割もあるので、アルコール代謝時に低下する肝臓の解毒作用をサポートします。
クルクミンで分泌が増えた胆汁で解毒作用が促進されると、肝機能が向上してアルコールの代謝が促進されるので、二日酔いの諸症状を緩和します。
血液をサラサラにする
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セサミンは、ドロドロの血液の原因となるコレステロールの小腸からの吸収を阻害すると共に、肝臓でのコレステロールの生産も阻害する作用があります。
また、血中コレステロールが血管内に付着し血栓を作ると、活性酸素で過酸化脂質になり分解が困難になり、血流が悪くなります。
セサミンは血中のコレステロールの酸化を防ぐビタミンEを活性化する作用があるので、血栓を予防し動脈硬化のリスクを軽減します。
ウコンのクルクミンやターメロン、シネオールは、コレステロールを原料として生産する胆汁の分泌を促進する作用があります。
胆汁の分泌が増えると、悪玉コレステロールと呼ばれるLDLコレステロールの生産量が減るので、血中コレステロールが低下します。
また、ウコンのクルクミンには血小板の凝固作用を抑制する効果があるので、血液がサラサラになり、血流が良くなるので動脈硬化の予防につながります。
美肌効果
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皮膚は紫外線を浴びると、皮膚の下の細胞内の酸素の電子が欠損し活性酸素が発生します。
皮膚は紫外線の害から身を守るために、メラニン色素を合成して紫外線を吸収しますが、メラニン色素が定着するとシミの原因になります。
また、活性酸素は皮膚の組織と結合して劣化させ、また皮膚の保湿成分であるコラーゲンの合成を減少させるので肌荒れやシワの原因にもなります。
ウコンのクルクミンは強力な抗酸化作用があるので、肌で発生する活性酸素を除去します。
セサミンは肌の細胞内で抗酸化物質として作用するグルタチオンや、肌の細胞壁で抗酸化作用を発揮するビタミンEを活性化するので、シミや肌荒れを防ぎ美肌を実現します。
脳の老化予防
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脳が加齢により劣化するのは、活性酸素を放出するβアミロイドと呼ばれる特殊なたんぱく質が、加齢と共に脳に蓄積されるのが原因です。
βアミロイドが放出する活性酸素は、脳の神経細胞を破壊し、徐々に脳を委縮させ、アルツハイマー型認知症を引き起こします。
クルクミンは抗酸化物質として、脳に発生した活性酸素の除去にも作用します。
また、セサミンも脳の神経細胞内で抗酸化物質として作用するグルタチンや、脳の神経細胞の細胞膜で抗酸化作用を発揮するビタミンEの働きを強化します。
そのため、βアミロイドが放出する活性酸素による脳の神経細胞の破壊を防ぎ、アルツハイマー型認知症を予防します。
肝炎の方はウコンの過剰摂取に注意
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ウコンは肝機能を改善する効果がありますが、肝炎を発症している方はウコンの過剰摂取に注意が必要です。
肝臓に蓄積された鉄は活性酸素を放出し、肝臓の炎症を悪化させるため、肝炎を発症している方は鉄の摂取制限が設けられています。
ウコンは鉄が豊富なため、日常的にウコンを摂取していると肝臓で鉄の貯蔵量が増え、肝臓で発生する活性酸素も増えてしまいます。
セサミンとウコンに含まれるクルクミンに強い抗酸化作用あっても、肝炎で機能が低下した肝臓に鉄が過剰になると活性酸素が増大し、抗酸化作用の効果が薄れてしまいます。
まとめ
ウコンは、クルクミンと呼ばれる強力な抗酸化物質を含有し、精油には胆汁の生産を促進する様々な化合物を含有しているので、肝機能改善に効果を発揮します。
同じく肝臓で抗酸化物質として作用するセサミンとの相性は良く、肝臓で発生する活性酸素の除去以外に、アルコールの代謝やコレステロールの低下に効果を発揮します。
また、セサミンとウコンのクルクミンの抗酸化作用は、美肌や脳の老化予防にも役立ちます。
セサミンとウコンを上手に活用し、アンチエイジングの要である肝機能の維持にお役立て下さい。
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