セサミンを含有するゴマの産地
セサミンを含むゴマの産地は?
ゴマの稀少な栄養素として、アンチエイジングや生活習慣病の予防など、健康効果が高いことで知られるセサミン。
ところで、セサミンを含有するゴマは、どのような地域で栽培されているかご存知ですか?
今回は、セサミンを含有するゴマの産地についてお話します。
ゴマの栽培地域の特徴
ゴマは農薬や肥料が無くてもそれなりの収穫量が見込め、干ばつに強く、ある程度育ってしまえば乾燥に非常に強い性質があります。
逆に雨には弱いため、通常作物の耕作に向かない土地でも育成が可能という特徴があります。
ゴマは高温で日照時間が長い環境ほど良く生育するので、赤道から南北30度の熱帯や亜熱帯を中心に栽培されています。
世界のゴマの産地
以前は、消費そのものが多いアジアでの栽培が多かったのですが、最近では政治が安定しはじめたアフリカ諸国での生産が伸びています。
2014年、FAO(国連食糧農業機関)の統計によると、世界のゴマの生産量は623.6万t、その多くがアフリカやアジアで占めています。
順位 | 国名 | 生産高 |
---|---|---|
1位 | タンザニア | 113.9万t |
2位 | インド | 81.1万t |
3位 | スーダン | 72.1万t |
4位 | 中国 | 63万t |
5位 | ミャンマー | 51.9万t |
6位 | ナイジェリア | 43.5万t |
一方、ゴマ自体は生育が可能な土地であれば世界各地で生産されており、北米や南米、中東などでも生産されています。
日本でもゴマは栽培されていますが、農林水産省が行った特定農産物の生産実績調査の2007年の統計では、全国で96tに過ぎず、その3/4が鹿児島で生産されています。
日本に輸入されるゴマの産地
日本ではゴマの栽培がほとんど行われていないので、99.9%は輸入品です。
2017年の財務省貿易統計では、日本に輸入されるゴマの産地は26か国あり、総額で213億円、輸入量は14.9万tに達します。
シェア別でみると
順位 | 国名 | シェア |
---|---|---|
1位 | ブルキナファソ | 21.1% |
2位 | ナイジェリア | 16.6% |
3位 | ミャンマー | 14.0% |
4位 | タンザニア | 10.7% |
5位 | グアテマラ | 6.4% |
6位 | パラグアイ | 5.8% |
7位 | モザンビーク | 4.6% |
8位 | 中国 | 3.4% |
9位 | エチオピア | 3.4% |
10位 | トルコ | 3.0% |
と、圧倒的にアフリカ諸国からの輸入が多いのが分かります。
栽培地域によるゴマの違い
ゴマは世界で、3000種以上もの品種があると言われています。
大別すると白ゴマ、黒ゴマ、金ゴマがあり、種類により栽培される地域が異なります。
栽培地域ごとに、どのようなゴマが栽培されているのか見てみましょう。
アフリカ
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アフリカで栽培されているゴマは、一般的に白ゴマです。
ゴマの栽培が始まったのはアフリカのエジプトと言われ、紀元前3500年頃には食用や油、薬として用いられていました。
肥料もいらず、乾燥地帯でも育つゴマは、アフリカ諸国で外貨獲得のための産業作物になっています。
インド
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インドでは、白ゴマと黒ゴマが生産されています。
インドではゴマの需要が高く、食用には白ゴマ、インド独自の医学であるアーユルヴェーダでは黒ゴマの油を用います。
ミャンマー
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ミャンマーは世界有数のゴマの産地で、日本で使用される黒ゴマの8割以上をミャンマーから輸入しています。
中国
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中国料理にゴマは欠かせず、ゴマ油や芝麻醤(チーマージャン)、料理や香りづけや彩に、黒ゴマや白ゴマが盛んに使われています。
そのため、中国国内で白ゴマ、黒ゴマ両方が栽培され、世界有数の生産地ですが、国内でほぼ消費されてしまい、最近ではゴマの輸入国に転じています。
アメリカ
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アメリカでも、ゴマは栽培されています。
奴隷貿易でアフリカの原住民と共に、アメリカ大陸にもたらされたので、アメリカでは白ゴマが栽培されています。
当時のアメリカでは料理の香りづけをする調味料が少なく、マスタード・黒コショウと共にスパイスとして用いられました。
その後、中南米にも渡りパラグアイ、ボリビア、メキシコなどで栽培され、そのほとんどがアメリカ向けで、ハンバーガーのバンズ用です。
トルコ
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中東のトルコでもゴマは栽培されており、料理の香りづけや食用油として使われています。トルコで栽培されるゴマは高級品とされる金ゴマで、「金ゴマと言えばトルコ」と呼ばれるほど有名です。
日本
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1970年までは、国内のゴマの生産量は570tありましたが、手間の割には利益率が低いため栽培が敬遠され始め、2000年には50tを下回りました。
2006年、農研機構作物研究所によってセサミンなどのゴマリグナンの含有量が在来種よりも高い品種が開発されました。
2009年には、ゴマリグナンの含有量が多い白ゴマと黒ゴマの新品種が投入され、一時期より生産量は回復しています。
国産のゴマは高級品として販売されています。
地域ごとにゴマのセサミンに違いはあるの?
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日本で品種改良を行ったゴマ以外は、栽培されている地域や品種によって含まれている栄養素に違いはありません。
そのため、含有されているセサミンの量にもほとんど違いはありません。
日本に輸入されているゴマは、そのほとんどが食用油目的なので、セサミンのサプリメントのメーカーも輸入品のゴマを使用しています。
まとめ
ゴマは世界各国の熱帯、亜熱帯を中心に、雨が少なく、日照時間が長い地域で生産され、最近ではアフリカ諸国の生産量が増えています。
日本は99.9%のゴマを海外から輸入していて、その大半がアフリカ産です。
ゴマは大別すると3種類になりますが、含有される栄養素に違いはなく、日本で品種改良されたゴマ以外は、セサミンの含有量もほとんど違いはありません。
セサミンは、サプリメントはもとより、ゴマ自体からも摂取ができるので、毎日の健康維持にぜひお役立てください。
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