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ゴマの鉄とセサミンの関係

ゴマに豊富な鉄とセサミンの関係は?

ゴマは生活習慣病のリスクを軽減し、アンチエイジングに効果のあるセサミンを含有している食品として注目を浴びています。
ゴマは古くから健康効果の高い食品として知られ、各種アミノ酸やビタミン、ミネラル類を豊富に含有しています。
ゴマのミネラルの中には、日本人に不足しがちな鉄もあり、しかも含有量が豊富です。

ゴマに豊富な鉄は私たちの健康にどのように関わりがあり、セサミンも鉄の効果を高めることができるのでしょうか?
今回は、ゴマの鉄とセサミンの関係についてお話します。

ゴマに含まれる鉄の量

ゴマは鉄を100gあたり9.9mg含有し、これは成人男子が1日に推奨さえる摂取量の132%に相当します。
このことからも、ゴマは鉄が豊富な食品と言えます。

しかし、鉄はカルシウム、亜鉛と並び日本人の食生活に不足しがちな必須ミネラルのひとつで、しかも体への吸収率が非常に悪い栄養素です。
ゴマは鉄が豊富と言っても、それだけでは鉄の補給の必要条件を満たすわけではありません。

ゴマの鉄は非ヘム鉄

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食物で摂取する鉄には、動物性の食品に多いヘム鉄と、植物性の食品に多い非ヘム鉄があります。
ゴマは植物性の食品なので、ゴマの鉄は非ヘム鉄です。
ヘム鉄と非ヘム鉄では体内への吸収率が異なり、非ヘム鉄は摂取した量の2~5%程度しか体内へ吸収されません。
一方、ヘム鉄は非ヘム鉄より吸収率が良く、それでも15~25%です。

鉄はたんぱく質やビタミンC、酢酸やクエン酸などと一緒に摂取すると吸収率が上がります。
ゴマで鉄を補給する時は、野菜などのお酢の和えものや肉類と一緒に摂取するのがおすすめです。

鉄の役割

必須ミネラルとされる鉄は、私たちの体でどのような役割があるのでしょうか?

酸素を運ぶヘモグロビンの材料

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鉄は、体内で酸素を運ぶ赤血球の主成分であるヘモグロビンの材料となる栄養素です。
鉄が不足するとヘモグロビンの合成が不十分になり、貧血になります。
体内には3~5gの鉄が存在すると言われ、そのうち60~70%がヘモグロビンとして存在します。

残りの20~25%が脾臓や肝臓に貯蔵され、3~5%が筋肉の細胞に酸素を供給するミオグロビンとして存在します。
他に、骨髄や血漿内にも存在します。

SODの材料

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鉄は、亜鉛、銅、マンガンと共に、体内で発生する活性酸素※1を除去する抗酸化物質のSOD(スーパーオキシドディスムターゼ)の材料になります。

※1 活性酸素とは電子が欠損した物質として不安定な酸素のこと。他の物質と結合することで物質としての安定化を図るため、普通の酸素に比べ化学反応が早い性質があります。

コラーゲンを合成

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鉄は、皮膚の真皮の保湿成分や骨に柔軟性を与えるコラーゲンの合成に必要で、補因子として作用します。

鉄は毎日排泄される

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鉄が使用される赤血球は新陳代謝※2が激しい細胞で、赤血球の寿命は短く約120日です。
寿命を迎えた赤血球は分解され、原料の鉄の99%は再利用されます。
しかし、残り1%が血液を通じ尿や汗と共に排泄され、その量は1日当たり約1mgです。
鉄は体内に貯蔵されていると言っても吸収率が低いため、毎日積極的に摂取しないと「塵も積もれば」で、体内で不足して貧血になります。

※2 新陳代謝とは、古い細胞を分解し、細胞分裂で新しい細胞に入れ替えることで、組織の機能を保つ生理現象のこと。

また、月経のある女性の場合、生理期間中は1日当たり0.5mg余計に鉄が体外に排泄されます。
そのため、男性に比べ女性の方が貧血になりやすい傾向にあります。

鉄とセサミンの関係

鉄とセサミンは関係ないように思われますが、実は肝臓の機能で深い関係があります。
鉄とセサミンが肝臓でどのように作用するのか、詳しく見てみましょう。

肝臓は生体の化学工場

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肝臓は一つの臓器で様々な役割を担う器官で、俗に「生体の化学工場」と呼ばれています。
肝臓は糖質、脂質、たんぱく質の三大栄養素のエネルギー代謝※3、各種たんぱく質や酵素の生産、アンモニアなどの毒物の解毒、消化吸収に必要な胆汁の生産など様々です。
鉄の貯蔵も肝臓の重要な役割の一つであり、肝臓が血の色で真っ赤なのはフェリチンとして鉄が貯蔵されているからです。

※3 代謝とは、ある物質を体内の化学反応で、別の性質の物質に変えること。

肝臓は活性酸素を大量に生産

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肝臓は、エネルギーを生産する器官です。
活性酸素は、体内では主に細胞内のミトコンドリアが栄養素と酸素を取り込んでエネルギーを生産した際に、副産物として生産されます。

また、肝臓に蓄えられた鉄も、活性酸素を発生します。
鉄は酸化して錆びると、赤くなります。
血が赤いのは、鉄が酸素と結合して酸化しているためで、酸化した物質からは活性酸素が発生します。
そのため、体内で発生する活性酸素の実に8割が、肝臓で発生していると言われています。

肝臓は抗酸化物質も生産

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活性酸素は、人体に有害な物質です。
肝臓では自らが発生する活性酸素を除去するために、摂取した栄養素からグルタチオンやSOD、カタラーゼ、尿酸などの抗酸化物質を生産して対抗します。

また、必須栄養素の中にはビタミンAやビタミンC、ビタミンEなどが抗酸化物質として作用します。
さらに、植物由来のポリフェノールやカテキン、タンニンなども抗酸化物質として作用します。

肝機能の低下は抗酸化物質の生産力低下を招く

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加齢やストレスなどで肝臓の代謝機能が低下すると、肝臓で生産される抗酸化物質の生産も低下し、活性酸素の除去が間に合わなくなります。
肝臓で増えた活性酸素は、肝臓に蓄積した脂肪を過酸化脂質化し、分解し難くし肥満を増長します。
過酸化脂質化した脂肪は自らも活性酸素を発生し、肝臓の細胞を傷つけ炎症を起こし、肝炎を発症させます。

肝炎は自覚症状がほとんどないため、そのまま放置すると肝臓の細胞が繊維化し肝硬変に進展します。
肝硬変になると肝臓の機能が失われ、治療も困難になります。
そのため、年配者ほど肝臓で生産が減少した抗酸化物質を、食事などで積極的に補う必要があります。

活性酸素は赤血球を破壊する

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活性酸の除去が間に合わなくなると、赤血球の膜が酸化し破れやすくなり、壊れてしまいます。
その結果、赤血球の酸素を運ぶ能力が低下し、貧血になりやすくなります。

また、赤血球が壊れて漏れ出た鉄に活性酸素が反応すると、活性酸素として毒性の強いヒドロキシラジカルに変化します。
ヒドロキシラジカルは遺伝子情報を司る細胞内のDNAやRNAを傷つけ、正確な細胞分裂ができないようにして、組織の劣化を招きます。

セサミンは肝臓で抗酸化物質になる

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セサミンは、脂溶性の抗酸化物質として知られています。
しかし、セサミン自体はそのままでは抗酸化物質としての活性は殆どありません。

セサミンは小腸で吸収されると、血液を通じて門脈を通過し肝臓に運ばれます。
肝臓に運ばれたセサミンは、カテコール体に代謝され抗酸化物質として活性化します。
他の抗酸化作用のある栄養素の場合、肝臓に運ばれる前に活性酸素の除去に使われる可能性があるのに対し、セサミンは肝臓に到着してから抗酸化作用を発揮します。

セサミンは他の抗酸化物質も活性化

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また、セサミンは肝臓の細胞内にある抗酸化物質のグルタチオンや、抗酸化作用のある栄養素のビタミンEも活性化します。
そのため、セサミンは肝臓での抗酸化効果がとても高いのです。

セサミンでエネルギー生産や鉄の貯蔵で発生する肝臓の活性酸素を除去すると、肝臓の健康を保て、肝炎や肥満などの生活習慣病のリスクが軽減します。

まとめ

ゴマに豊富な鉄はヘモグロビンを作るために必要ですが、日本人の食生活で不足しがちで、しかも吸収率も悪い栄養素です。
鉄は肝臓や脾臓で貯蔵が可能ですが、毎日1mgずつ排泄されるので積極的に摂取が必要です。

肝臓に蓄積された鉄は活性酸素を発生する原因になるので、肝機能が弱まり抗酸化物質の生産が低下すると、肝炎や赤血球の機能低下を招きます。
セサミンは肝臓で抗酸化物質として作用し、さらに肝臓で生産される抗酸化物質のグルタチオンも活性化するので、様々な役割のある肝臓の機能を保てます。
ゴマで鉄とセサミンを摂取すると、貧血を改善し健康的な体を作れます。

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